久米島 五枝の松 土帝君 ― 2020/01/14 22:08
久米島の名前からして久米島では過って稲作が営まれていたそうだ
観光地の五枝の松は大きなため池の畔にあり稲作と関係があるらしい
稲の豊作を祈願するためにこの琉球松は植えられたものなのであろうか
五枝の松の姿は根元から枝が分岐して地をはうように広がっている
五枝の松の姿は根元から枝が分岐して地をはうように広がっている
手入れは害虫駆除の散布をするだけで剪定などは行わないとのことであるが
豊穣を感じさせる雄大な姿を保っている
しかし外からだと見えにくいけど分岐枝の中心に石の祠がある
尋ねると「農業の神様」だとトライバー兼ガイドのOさんの返事
五枝の松は農業の神を祀るにあたり琉球松を植樹したのが始まりのようだ
五枝の松は農業の神を祀るにあたり琉球松を植樹したのが始まりのようだ
松は強海風を遮り祠を守るように働き神木としての役割を得て観光的な主役と成長した
Oさんガイドさんが「農業の神様」と説明したが「土帝君(トーティークン)」という中国から持ち込まれた豊穣の神様で、島の人々が稲作の豊作を祈願するため祀ったもののようだ
祠のなかを見ると石板が置かれているだけで土帝君を現す文字や神像は掘られていないようだ
花瓶に花が生けられていて人々の信仰は今でも生きている
祠の庇に「勒□□」と文字が刻まれていて「土帝君」とは記されていない
□□部分は私には読めないが弥勒信仰との関係もあるようである
弥勒信仰といっても豊穣の神として祀るミルク神である
豊年祭りなどで登場するミルク神は仮面を被った女性の姿(韓国の官奴仮面劇に登場するソメカクシのような豊満な仮面と色彩が同じような衣装)であるそうだ
弥勒信仰といっても豊穣の神として祀るミルク神である
豊年祭りなどで登場するミルク神は仮面を被った女性の姿(韓国の官奴仮面劇に登場するソメカクシのような豊満な仮面と色彩が同じような衣装)であるそうだ
(ところで文字は「譲位勒」と読むのか?ヘルプ)
久米島の稲作は国の減反政策により止めてしまったようで水田は稀にしか見られない
稲作地はサトウキビ、ドラゴンフルーツ、ビニイモ、ラッキョウなどの畑に変えられていったが、ため池の水辺に祀った豊穣の神様の役割は無くなっていない
沖縄県 久米島町 五枝の松 (2019年12月14日)
肘折のお地蔵さまたち ― 2019/07/20 11:15
肘折温泉とお地蔵さま
地蔵権現さまが崖から落ちて肘を折った際に岩から湧き出る温泉を発見しその湯に肘をつけたところ傷がたちまち治ったという言い伝えが肘折温泉の由来となっている
地蔵権現さまが崖から落ちて肘を折った際に岩から湧き出る温泉を発見しその湯に肘をつけたところ傷がたちまち治ったという言い伝えが肘折温泉の由来となっている
地蔵権現さまとは地蔵菩薩のことなのかそれとは別物なのか分からないのでここではお地蔵さま又は地蔵と記すこととします。
私の六道輪廻の苦しみをやわらげすくい取ってもらうため、上の湯~薬師神社~遊歩道~茂吉歌碑~一本松~地蔵倉~一本松~茂吉歌碑~遊歩道~源泉公園と肘折を右回りで一周しました。
上の湯からタート
数珠を架け合掌しているお地蔵さま
湯で身を清めてから回って来なさい
数珠を架け合掌しているお地蔵さま
湯で身を清めてから回って来なさい
薬師神社の参道が遊歩道の入口
数珠を輪にしてシッカと握るお地蔵さま
何事にも円満にあたる心掛けが大切なのじゃ
杉林のなかの急な遊歩道
金剛杵を持つお地蔵さま
このさき魔物が出ても守ってさしあげよう
ひしゃくを持つお地蔵さま
のどが渇いたであろう、さあ一口どうじゃ
遊歩道
ブナ林です
水瓶を抱くお地蔵さま
あなたの穢れを清めましょう
茂吉歌碑のまえ
お経?を掌にのせるお地蔵さま
しずかに念仏を唱えてあげよう
宝珠と錫杖を持つお地蔵さま(標準の地蔵菩薩の姿)
あなたのあらゆる願いをかなえてあげよう
子育て地蔵
蓮華の花を携えるお地蔵さま
きよらかなこころで甦りが全ての喜びの根源であることを悟りなさい
地蔵倉
腹かけをかけて並ぶお地蔵さまたち
六道輪廻の苦しみを私たちが吸い取りましょう
遊歩道(源泉公園へと下る)
子どもを抱くお地蔵さま
子どもはなにものにも代えられない宝だと大切にしなさい
笠を被り艪をこぐ?船頭姿のお地蔵さま
行き手をふさぐ銅山川をお船を漕いで船で渡してあげましょう
宝珠と錫杖をつくお地蔵さま
願いはかなえられましたか?最後の願いをかなえてあげます
王冠を被り合掌するお地蔵さま
いつでもあなたの頭上に希望の光が輝くように祈ります
遊歩道最後の地蔵
数珠を挟み合掌するお地蔵さま
あなたの穢れは消えました
あなたの行く末を見守ってまいります
遊歩道の終点
源泉公園 肘折ダム
お地蔵さまに守られてひとまわり出来ました。このまあるい道筋の中心には誰が出現するのか?いつか弥勒菩薩が出現するのであろうか?
お地蔵さまはお堂にも入らず、野ざらしに立って我々を見守ってくれる身近な有り難いほとけさまだなと、あらためて感心しました。
山形県 最上郡 大蔵村 肘折 (2019年6月30日~7月3日)
カンフォンドスナップ四「城隍閣(ソンファンガク)」 ― 2019/06/25 14:33
チョンソンのアラリ村で朝鮮時代の住居を見ることになっていた。今回朝鮮の住居について特に興味があったのは仏壇や神棚といったものがあるのか?またあるのであればどのようになっているのかということであった
ガイドにこの旨質問したところ「家の外にある」というだけの説明であった。そこでアラリ村内を探しまわったところ目立ちにくい藪の中で一宇の御堂が目にとまった
木陰にソナン(城隍)堂と説明がある
ガイドにこの旨質問したところ「家の外にある」というだけの説明であった。そこでアラリ村内を探しまわったところ目立ちにくい藪の中で一宇の御堂が目にとまった
木陰にソナン(城隍)堂と説明がある
ソナン堂という御堂の入口には「しめ縄」を張って神域を囲っている
堂の中には なにやら 二体の神様が祀られていた
これはどうもソッチョの新興寺の三聖閣に祀られていた神様と同じようだ
供養机に城隍神 神位」と書かれた神札がお札立てにおさめられている
こりゃ祀る神が異なるが祀り方は自分の家の神棚と同じではないか
次に行ったピョンチャンの月精寺のモミの森の参道では偶然にも「城隍閣(ソンファンガク)」という御堂を発見した
しめ縄はなく一体の神様が祀られていた
堂の脇の掲示板に曰
「地域の土俗神を祀る場所で仏教が定着に併せて仏教に収容されました。全ての思想や信仰を収容するという仏教の包容力を伺わせます。国師堂、国師壇、伽藍堂、城隍堂とも呼ばれています。」
寺院内に祀られる三聖閣と参道にある城隍閣にどのような関係があるのか?
三聖閣の祀る神様は国単位で共通する神様で城隍閣で祀る神様は地域や家単位の個別の神様を祀るものなのか?(三聖閣と城隍閣の関係は町の神社と家庭の神棚の関係とようなものではないかと勝手に推測しました)
韓国 江原道 旌善(チョンソン) 平昌(ピョンチャン) (2019年6月11日)
シチリア・マザーラ・デル・ヴァッラ・踊るサテュロス ― 2017/07/17 14:17
エジプトの記憶(その7)神々の姿 ― 2017/05/06 16:03
神殿の壁にレリーフとして残されたエジプト神々の姿を記憶に留めた
カルトゥーシュなどに記されたヒエログリフから名前を想定したので神名や王名の記述は正確性が欠けるものがあると思います
1.オシリス
オシリス、イシス、ホルスとプトレマイオス二世
カルトゥーシュなどに記されたヒエログリフから名前を想定したので神名や王名の記述は正確性が欠けるものがあると思います
1.オシリス
オシリス、イシス、ホルスとプトレマイオス二世
(エドフ ホルス神殿)
2.アメン・ラー
アメン・ラーとハトシェプスト女王
2.アメン・ラー
アメン・ラーとハトシェプスト女王
(ルクソール アメン神殿)
アメン・ラー
アメン・ラー
(ルクソール ハトシェプスト女王葬祭殿)
アメン・ラーとセティ一世
(ルクソール アメン神殿)
アメン・ラーとアメンヘテプ三世
アメン・ラーとアメンヘテプ三世
(ルクソール ルクソール神殿)
3.アテン
アテンとアメンヘテプ四世(アクエンアテン)
アテンとアメンヘテプ四世(アクエンアテン)
(エジプト考古学博物館)
アテンとツタンカーメン
アテンとツタンカーメン
(エジプト考古学博物館)
4.ホルス
ホルス
4.ホルス
ホルス
(エドフ ホルス神殿)
ホルスとプトレマイオス二世
ホルスとプトレマイオス二世
(エドフ ホルス神殿)
5.ラー・ホルアクティ
ラー・ホルアクティとラムセス二世
5.ラー・ホルアクティ
ラー・ホルアクティとラムセス二世
(アブ・シンベル小神殿)
ラー・ホルアクティ ホルスとプトレマイオス二世
(コム・オンボ神殿)
6.ハトホル/イシス
ハトホルとプトレマイオス二世
6.ハトホル/イシス
ハトホルとプトレマイオス二世
(イシス神殿)
イシスとプトレマイオス二世
イシスとプトレマイオス二世
(イシス神殿)
イシスとプトレマイオス二世
イシスとプトレマイオス二世
(コム・オンボ神殿)
7.ミン
ミンとラムセス二世
7.ミン
ミンとラムセス二世
(ルクソール アメン神殿)
ミンとアレクサンドロス大王
ミンとアレクサンドロス大王
(ルクソール ルクソール神殿)
ミンとプトレマイオス二世
ミンとプトレマイオス二世
(エドフ ホルス神殿)
8.トト
トトとソカルとプトレマイオス二世
8.トト
トトとソカルとプトレマイオス二世
(コム・オンボ神殿)
9.セベク
セベクとプトレマイオス二世
9.セベク
セベクとプトレマイオス二世
(コム・オンボ神殿)
10.カー
カー
10.カー
カー
(ハトシェプスト女王葬祭殿)
11.アヌビス
アヌビス
11.アヌビス
アヌビス
(ハトシェプスト女王葬祭殿)
12.ハピ
ハピ
12.ハピ
ハピ
(ルクソール ルクソール神殿)
ハピとラムセス二世
ハピとラムセス二世
(ルクソール ルクソール神殿)
神名や王名はカルトゥーシュなどに記されたヒエログリフから名前を想定したのでこの記事の記述は正確性が欠けるものがあると思います
エジプト・アラブ共和国 (2016年11月)
神名や王名はカルトゥーシュなどに記されたヒエログリフから名前を想定したのでこの記事の記述は正確性が欠けるものがあると思います
エジプト・アラブ共和国 (2016年11月)
メキシコの空⑦グアダルーペの聖母 ― 2016/03/31 15:28
16世紀スペインの侵攻と植民地化に遭遇したこの地はキリスト教がもたされ根を下ろし広まった 現在メキシコ国民の90%のはカトリック教徒であると言われている
この国のマリア像は褐色の肌を持つ聖母様である
聖母へのマヤ人の信仰心は我家の仏壇に鎮座する観音への信仰心と同様であるように錯覚する
マヤ人の家で祀られたキリスト教の聖壇
この国のマリア像は褐色の肌を持つ聖母様である
聖母へのマヤ人の信仰心は我家の仏壇に鎮座する観音への信仰心と同様であるように錯覚する
マヤ人の家で祀られたキリスト教の聖壇
カテドラル・メトロポリターナで聖者ピエトロとパブロが迎える「許しの扉」から聖堂内に入場して正面の「許しの祭壇」に対面し後ろを振り返り見上げるとグアダルーペの聖母の絵画が掲げてある
許しの祭壇に祈る人々を後ろから見おろす聖母の視線
観音菩薩像の光背のような光の放射が印象的だ
ユカタン半島の「黄色の街」イサマルの修道院で同じ聖母像を見ることができた
イサマルはユカタン半島におけるキリスト教の聖地として信者が訪れる巡礼の町である
ここの聖母像は戴冠していたがグアダルーペの聖母における戴冠の意味はどのようなものであるのか
戴冠したグアダルーペの聖母
最後はユカタン半島の生きた聖母たちである
イサマルにて
カンクンにて
グアダルーペの聖母はメキシコ人の原始宗教から脱皮を意味する象徴的な奇跡の出現であるのではなかろうか
メキシコ画州国 グアダルーペの聖母 (2016年2月)
メキシコの空⑤農耕神ケツァルコアトル ― 2016/03/15 15:08
アステカ神話の農耕神ケツァルコアトルはマヤではククルカンと呼ばれ
蛇の頭と鳥の羽との組み合わせた神である
蛇の頭
蛇の頭と鳥の羽との組み合わせた神である
蛇の頭
鳥の羽
(雨をもたらすケツァール鳥の尾羽)
両者を組み合わせケツァルコアトルの姿が出来上がる
テオティワカンのケツァルコアトル
(羽はどこか??首を巻くたてがみのような形が羽にあたるのか?)
(それは水しぶきなのか??)
①テオティワカンのケツァルコアトル
時間がなく実物は見られなかったテオティワカン神殿のケツァルコアトル
(人類博物館のレプリカ)
隣の丸い目の像は雨と豊穣の神トラロック
②チチェン・イツァ遺跡のククルカン
旧チチェン・イツァで大司教の墓の階段のククルカン
新チチェン・イツァではカステージョのククルカン
その蛇頭の部分
そのほか球戯場の四方に配置されたククルカン
その胴体には羽のような模様がある(これが羽毛の部分か?)
大司教の墓とカスージョのククルカンの羽の模様はどこにどのようにあったのか見ただけでは分からない
テオティワカンのケツァルコアトルは神様という感じがするがマヤのククルカンは建物の長い部分の造作(飾り)として付けたような感じがする
③カカシュトラ遺跡の壁画に描かれたケツァルコアトル
納得がきくケツァルコアトルの姿は人類学博物館で展示されたカカシュトラ遺跡の壁画で確認できた
メキシコ合衆国 ケツァルコアトルとククルカンの姿 (2016年2月)
フランススナップショット小紀行⑩僧院としてのモン・サンミシェル③ ― 2014/02/11 14:17
フランススナップショット小紀行⑧僧院としてのモン・サンミシェル① ― 2014/02/10 09:29
赤道の国へ(インドネシア)プランバナン寺院 ― 2013/08/18 10:10
プランバナン寺院
建物のスケールの大きさに圧倒される
建物のスケールの大きさに圧倒される
祠堂の外回りにも神像が彫られている
基壇の欄干に廻らされたストゥーパのようなもの
欄干の内側に回廊が廻る
見学者は腰巻を付けて頭にはヘルメットを載せる
(ヘルメットはシヴァ堂のみ着用)
①シヴァ堂
シヴァ堂にはシヴァ、ドゥルーガ、ガネーシャ、アガスティアなどを安置
シヴァを祀る祠は入場禁止
シヴァ像はここにはない
ドゥルーガ女神像
アガスティア像
回廊
ラーマヤナの絵物語が展開する(ブラフマ堂まで続く)
ラーマヤナの絵物語が展開する(ブラフマ堂まで続く)
②ブラフマ堂(ブラフマ神を祀る)
ブラフマ立像
像がヨニの上に直に立っている
③ヴィシュヌ堂(ヴィシュヌ神を祀る)
ヴィシュヌ立像
ブラフマ神と同じく直にヨニの上に立つ
回廊
クリシュナ神話の絵物語が展開する
④ヴァハナ堂(神様の乗り物を納めた3基の祠堂)
・ガルダ堂(ガルダ:ヴィシュヌ神の乗り物)
祠内なにもなし
・ナンディ堂(ナンディ:シヴァ神の乗り物)
ナンディ像
・ガルダ堂(ガルダ:ヴィシュヌ神の乗り物)
祠内なにもなし
・ナンディ堂(ナンディ:シヴァ神の乗り物)
ナンディ像
ナンディの両側に立つ神像
七頭の獅子が曳く乗り物が珍しい
左側
右側
・ハンサ堂(ハンサ(白鳥):ヴラフマ神の乗り物)
堂内なにもなし
⑤シヴァ堂基壇
階段の手すりなどに彫られたマカラやカーラは珍しいものではないが
シヴァ堂基壇のこの像はおもしろい
お伽の国のような彫物
聖樹を称えるように舞う小鳥と守る人面鳥
ヴィシュヌ神像やブラフマ神像が神の姿でヨニの上に立つ例は今まで見られなかった
ように思う
今までに見た三大神像とヨニの組み合わせはリンガとヨニの組み合わせであったと思う
インドネシア ジャワ島 プランバナン寺院 (2013年5月11日)
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