桜の古木の四季の想い出2015/04/07 15:27

今年も桜が咲く季節になった
春先の淡雪を枝に咲かせた英霊殿の桜の古木
神社の庭にはたくさんの桜の古木があったが
時代の経過とともに伐られこの二本が最後に残った古木だ
英霊殿桜の古木の四季

この春は少し早めに咲き始めた
英霊殿の桜の古木の四季

英霊殿の桜の古木の四季

この古木の満開の桜はこの春で見納めとなるようだ
自分が子供の頃、もうすでにかなり大木であったこの桜
寿命がいよいよだ

幹に巻いたピンクの帯は永年勤続の感謝状ではない
伐採するぞととの古木への最期通告なのである
英霊殿の桜の古木の四季


春は花に朧月を浮かべ
英霊殿の桜の古木の四季


その下で花見の宴が開かれ
英霊殿の桜


子供たちは
散った花びらを針ですくって首飾りにした
英霊殿の桜の古木の四季


夏には蝉の合唱がわき興り
麦わら帽子とランニングシャツの子供等が蝉取りに興じ
夕闇に祇園囃子の笛太鼓の音が響いた

盆には夜な夜な提灯が灯され
盆踊りの輪が何重にもなったこともあった

そんな時代が過ぎ
境内からひとびとの声が途絶えていった
時代や季節を問わず変わらないのは
春夏秋冬を繰り帰す桜の古木と梢に集まる小鳥たちだけである

秋深く木枯らしが葉っぱを吹き飛し梢越しに雲が高さを増す
英霊殿の桜の古木の四季

凍てつく冬が来た
北風にもその寒さにも負けることなく
負けるな叫ぶ
英霊殿の桜の古木の四季

陽はまた昇ると勇気づけた
英霊殿の桜の古木の四季

今年も境内に設置されたパラオ戦没者慰霊碑に桜の花姿を落とした
4月8日~9日 平成天皇皇后両陛下がパラオを慰霊訪問された
訪問先で追悼慰霊の念と戦争はあってはならないと訴える陛下のお言葉
このお言葉を聴いて慰霊碑を建てられた方々の思いは如何なるものであろうか
平和70年を経て掲げられた積極的平和主義とは
天皇陛下をはじめ戦没者・戦争被害者の思いに叶うものでものであろうか
英霊殿の桜の古木はこの地域の70年続いた平和の象徴でもあったとも言える
英霊殿の桜の古木の四季

私が生まれ育ってこのかた70年余り
桜は言葉で語ることはなかった どんなことがあってもただずっとそこにおった

今春桜の古木は堂々と咲いた
そして私の歴史のページに仕舞われていく
ありがとう!!
英霊殿の桜の古木

最後の花を惜しみ足を運ぶひとも多かったようです
英霊殿の桜の古木四季

気候の変化で突風にいつまで耐えられるか不安でもありました
英霊殿の桜の古木

満満開!!
英霊殿の桜の古木の四季

ことしの桜の花は例年に比べ倍ぐらい長持ちしてくれました
4月26日葉桜に変わりました
英霊殿の桜

4月26日
英霊殿の桜4月26日

5月8日
右側が伐採されました
英霊殿の桜5月8日

5月9日
伐採が終了しました
英霊殿の桜2015年5月9日

右側の幹の断面
ソメイヨシノの寿命は60年と言われているが
切り口を見るとまだしっかりしていたようだ
外側の部分が茶色に染まっているが水分を吸い上げているのは
外側の部分であることがよく分かります
後で年輪を数えていつ頃植えられたものなのか調べてみよう
英霊殿の桜2015年5月8日

神社の庭の東側では二代目の新しい桜の木が成長しています
伐採後は新たな苗が植えられ次世代に引き継がれるでしょう


          群馬県 中之条町   (2015年5月)

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